エジプト-イスラエル旅行記vol.11
予定変更
もう旅は終盤戦で、ナザレからはテルアビブまで移動し、旅の最後の拠点とする予定だった。しかし、ナザレでの退屈感を持て余し過ぎ、刺激を求めて急遽ハイファに立ち寄る事にした。
ハイファはテルアビブ、エルサレムに続くイスラエル第三の都市だ。
そうは言っても、観光名所がそう多いわけでもなく、なぜか科学館に入った。
家族連れが多く、子供が元気に遊び回っている楽しい場所だったが、化学業界でエンジニアを10年以上続けてきた身として、改めて興味深く展示物を見て回るのであった。
そして時間もあったため、バハーイー庭園に向かう。
バハーイー庭園はハイファの象徴的な観光地で、少数宗教のバハーイー教の聖地であり、世界遺産であるとの事だった。庭園の中まで行くには予約が必要で、高台から外から見下ろす形にはなったが、中々荘厳な景色だった。
そうしてハイファにも満足がいくと、ようやくテルアビブに向かう事にした。
イスラエルではバス網が非常に発達しており、これまで通りバスで向かう事も出来たが、あえて初めて電車を利用してみる事にした。
大都会テルアビブ
テルアビブ中央駅を降りると、圧巻の高層ビル群に気圧される事になる。
中東は危険な雰囲気?未だ発展途上のテロが多発する危険国?
いや、テルアビブはバリバリ先進国で、なんだかヨーロッパ感さえあった。
(実際、この後ガザ地区周辺では大規模テロが起こるわけだが)
駅近の大型スーパーでお土産やら酒やらを物色した後は、ヨーロッパでもお世話になった電動キックボードを活用し移動の足とした。
ロスチャイルド通りを通りホテルへ
なんだかアーティスティックなストリートを越え、ビーチ近くのホテルに辿り着く。結構、立派な佇まいにちょっとビビる。これがこの旅最後の宿だ。
勘違いしないで頂たいが、このエジプトーイスラエル旅行は極力コストを抑えたバックパッカースタイルを取っている。これまで、初日やクルーズ船以外は、すべてドミトリーで相部屋に宿泊する事で、宿代を安くしてきた。
しかし、旅も終盤戦、そろそろ一人でゆっくりしたいという気持ちも高まっていたが、残念ながらこのホテルでもドミトリーで予約を取っていた。
「ああ、今からでも一人部屋に変更できないだろうか」
僕はそう思わざるを得なかった。
そうしてフロントでチェック・イン手続きをしていると、受付の美女が「あら」と目を丸くした。
「あなたラッキーねえ。スイートルームに無料で変更になったわよ」
聞くと、完全にランダムで空いているスイートルームに変更する場合があるらしかった。
ナザレではキャンセル料を取られテンションが下がっていたが、捨てる神あれば拾う神ありとはこの事か。
この時の僕のテンションはこうだ。
ヒャッハーッ!!!!!!!!!!