エジプト-イスラエル旅行記vol.8
ヘブロンの闇
道中、イスラエル軍の関所も各所にありながら何やら緊張感のある高速道路を走り、無事ヘブロンに辿りついた。 ヘブロンの観光名所は、世界三大一神教の祖の眠るアブラハム・モスクだ。
モスク観光もそこそこに、ヘブロンの市場に足を向ける。
市場の活気はなく、シャッター街のようになっており、市場の天井には厳めしい鉄柵が張り巡らされている。 市場の上部はイスラエル軍に占拠されており、嫌がらせにゴミを投げてくるため、その対策だという。
どちらに正義があるのか、誰がテロリストなのか、何が正解なのか。
もはや、誰も分からなくなってしまっている。
市場から車に戻り、ベツレヘムに戻る道中に遅めの昼飯を食べる。
鳥の丸焼き・オン・ザ・サフランライス パレスチーナ郷土料理。
美味いんだけどドサクサでイスマイルの分も奢られたのに腹が立った。
ようやく自由探索
ゴリ押し営業のイスマイルにそこそこカモられながら、ベツレヘムに戻りようやく自由散策の時間になった。
ベツレヘム中心地を散策し、景色を目に焼き付けながら帰りのバス停に向かった。
無事にエルサレム行きのバスに乗り込み、帰る途中、検問でバスが停車した。 行きのバス(エルサレム→パレスチナ自治区)では無かった、イスラエル軍によるテロ対策のためのセキュリティチェックだ。パレスチナ人は身分証明書を片手に炎天下の路上に並ばされ、ボディチェックを受ける。
その後、銃を持ったイスラエル軍女性がバスに入り多少緊張したが、日本のパスポートを見るや、興味なさげに一瞥しただけで特に質問を受ける事も無かった。
これが今だ続くパレスチナ問題のリアルなのだな、と思った。
エルサレムに戻って少し時間があったので、改めて城壁の中を観光したり、ボルダリングをしたり、ビールを飲みながら長い一日は終わっていくのだった。