日常お宝探検隊

30代独身理系男子が、幸福の最大化を目指して努力するけどそもそも方向性が間違ってるブログ

北インド旅行記vol.2

早くもホテルから出たくない病&思ったより見当たらない日本人観光客

外の喧騒により目が覚めた僕は、自分がインドにいる事を思い出した。

今日から翌日の寝台列車の時間まではデリーを自由に観光する予定となっている。

しかし、予定らしい予定も、今日の宿も決まっておらず、ガイドブックを開いてみるものの、どのように行動すれば失敗しないのか、そのような事ばかり考えていた。

 

無計画に外に出れば、街の歩き方も相場も分らない日本人を食い物にしようと際限なく話しかけてくる嘘つきインド人たち。無限回廊とも思える程長く、汚物が散乱する、埃っぽい安宿街のメイン・バザール。熱は下がりつつあったが、あまり改善しない体調。

インドに着いて2日目、早くも僕は勇気を挫かれかけていた。

 

そうは言っても、チェックアウトの時間は待ってはくれない。

(初日の宿の料金は割高で、連泊を避けたかった)

僕は自らを奮い立たせ、あらん限りの情報を頭に詰め込んだ後、気合いを入れて次の宿に向かった。

 

f:id:look-up_everyday:20180122213659j:plain



 

本当は、有名な日本人宿(サンタナ ゲストハウス)に行き、情報収集をするつもりだったが、僕が中古で買った3年前ほどのガイドブックの地図に示された場所に、目的の宿が見当たらなかった。

このため、普通のホテルにまたチェックインしたわけだが、いよいよ日本人に会わない。

 

シーズン・オフとは言え、バックパッカーの聖地インドの首都デリー。

よもや、ここまで日本人がいないとはやや計算外であった。

そこまでして日本人に会いたいか?と言われると、個人的にものすごく会いたかった。このカオスのインドについて、チュートリアルをしてくれる同郷の存在を強く欲していた。

どこにいけば、日本人に出会えるだろうか?

 

f:id:look-up_everyday:20180123054917j:plain


ここに居ましたw

ニューデリー駅2Fにある、外国人専用チケットカウンターである。

最近になり、インターネットでもIRTCT(インド国鉄)のアカウント登録さえすれば比較的簡単に鉄道の予約が出来るようになったものの、ここでは、現地のインド人とは別に外国人枠のチケットが購入できる重要な場所として旅行者に有名な拠点である。

(インドの列車は日本とは異なり、ほぼ完全予約性となっている。加えて、予約のキャンセル料が安いために現地人がボンボン予約をいれ、ウェイティングリスト(WL)と呼ばれる順番待ちが100人単位で発生する。しかも、WLの席確定は発車直前でないと分からない)

 

ネット予約により、僕はここにくる必要はなかったが、事前調査で調べていたためニューデリー駅2Fにあるカウンターの中に興味本位で入ると、1人の日本人観光客を見つける事ができた。

 

ようやく、インドで知り合った日本人第一号である。

埼玉から来たという27歳の青年と、そのままコンノート・プレース~インド門~オールド・デリーとデリー観光をしながら、インド旅行の手ほどきを受けた。ここに来て、インド初カレーだったが、ものすごく旨かった事を覚えている。

f:id:look-up_everyday:20180123064441j:plain

f:id:look-up_everyday:20180123063656j:plain

 

人の森の中

暗くなるまで青年と行動を共にした後、初めてのサイクル・リクシャーワラーとの交渉を行い宿へ戻った。

f:id:look-up_everyday:20180123064458j:plain

痩せ細ったリクシャーワラーの力強いペダリングと、熱気を感じる背中、そして周囲のクラクションや騒音から自分の存在をアピールするための、意味不明の叫び声。

(自転車のベルを鳴らすような可愛いアピールはインドには存在しないように見えた)

 

あまりの現実離れした感覚に、この薄汚れたリクシャーワラーに敬意のようなものが芽生えつつあるのを感じていた。

 

そうして20分程で指定の場所に着き、約束の80ルピーを支払おうと100ルピー札を渡すと、媚びた笑い顔を向けお釣りを返す素振りを決して見せなかった。

 

 

ああ、インド。

これが、インド。遥かなる天竺にして、俗なる土地よ。

旅行記はまだ続く。